2024年11月23日、ゲームマーケット直後の横浜ゲーム会です。今回は、新作を中心にかなりの個数をプレイする回になりました。盛りだくさんですが、レポートを送りします。
手始めは、フリーゼのこちらの作品から。デッキ構築のあるトリックテイキングゲームです。
初期の手札は 4スート、ノートランプでマストフォローのトリックテイキングを行い、トリックの勝者がカードを獲得します。獲得したカードの枚数で得点が入り、後続のラウンドの山札になり、次のラウンドは山札からカードを補充します。
カードが補充できない場合は、新しい山札からカードを引くことができ、初期の手札に入っていない切り札や、ランクの高いカード、特殊な効果を持つカードが入っています。
デッキ構築というよりも、強いカードがどんどん追加されるゲームという印象です。切り札の枚数が少なめなのと、2ラウンド目からはマストフォローの影響で、スートが偏りやすいので、ボイドスートが出やすいというところもあります。
1ラウンド目は完全にノートランプですし、切り札が少なめなので、ノートランプ独自の打ち回しが必要になってきます。とはいえ、弱いカードでトリックを取ると、邪魔なカードが山札に加わるので、そのあたりの調整も微妙に効いてきます。
フリーゼらしい、ゲーマー向けの少しテクニカルなトリックテイキングです。これは、なかなかいいと思いました。
お次は、上下に数字が書かれているタイプの、ゴーアウト系のゲームです。同数で任意の枚数のカードを出していくゲームです。出されたカードは自分の前に置かれます。
同じ枚数のカードがすでに置かれている場合は、より数字の高い組み合わせしか出せません。カードを出すことができた場合は、元のカードの所有者は、出したカードを上下逆さにして手札に戻ります。出されたカードを上下逆さにして受け取るということできます。あとは、手札すべてのカードを上下逆さにするというアクションもあります。
基本的には、手札を整えつつ、オーバーカードを出して上がりを阻止するという流れでしょうか。パスができないので、強制的に手札を上下逆さにする必要も出てきます。人数が減ると少し泥沼化するかもしれません。
泥沼化に関連してですが、検証や証明をしていませんが、3人3すくみの状態で最善手での千日手があるかもしれません。
その次は、協力型のカードゲームです。3色 1~9までのカードをルールに従って出し切るのが目的になります。カードの色と大小関係は分かりますが、それ以外のコミュニケーションはできません。
序盤は比較的条件が緩いので、受け入れが難しいカードを早めに処分した方がよさそうです。色制限は、1ミスまでできると覚えておくとよさそうです。終盤は、上下から押さえるよりも真ん中から押さえた方がプレイしやすいかもしれません。少しテクニカルなゲームなっています。
こちらも、ゴーアウト系のゲームです。数字のみで構成されており、同数か連番の組み合わせを、場に出ているカードから1枚差で出す必要があります。カードを出した後で補充する必要があるので、手札が整いにくいという感じです。
同数も連番も同条件で出せるのと、連番は付け札がしやすいので、連番が強い印象があります。大富豪系と違って長い連番を崩しても不利になりにくいこと、長すぎる連番は一気に出しにくいこと、付け札がしやすいので、より出しやすくなることが理由です。
その次は、トリックテイキングと、ゴーアウトの複合です。前半のトリックテイキングで獲得したカードがゴーアウトの手札になります。
トリックテイキングは切り札ありです。ランクは1~5と7~11 の 10種類で 5スートあります。ややボイドスートができやすいです。特殊効果も少しだけあります。
後半のゴーアウトですが、ゲーム開始時にほかのプレイヤーから渡されたカードと、トリックで獲得したカードが手札になります。枚数の縛りがあり、ストレート、同ランク、ストレートフラッシュの順で強くなります。同じ強さの場合は合計数のランクで決まります。
強さが逆転する効果のあるスートが入っているので、1回のラウンドがかなり長く続きます。なので、枚数の縛りは強い印象があります。カード構成上 5枚組までしか出せませんが、2枚場、3枚場が主戦場になりやすいかと思います。
トリックテイキングで入手できるカードが、きれいに入るとは限りませんが、初期のカードの影響もあり、少しはカードを増やさないと、孤立したカードができやすいようです。逆に言うと、トリックを取ったプレイヤーが 1枚場にすると、早々に上がられるリスクもあります。
その次は、メルド系のゲームです。セットコレクションに近いですが、場に出すのが中心なので、このカテゴリーにしています。
ランクのみの差があるカードを使って、同数か連番の組み合わせでメルドしていき、目標の組み合わせを作ると得点が獲得できます。こちらは、同数限定の条件のありますし、すべてのセットが同数で目標を達成するとボーナスもあります。
メルドして組数に応じてカードを補充し、得点を獲得し、得点に応じてカードを補充する。または、パスしてカードを2枚引くの2卓です。このゲームは付け札ができないので、手札をある程度整える必要があります。
ゲームとしてはきれいにまとまっていると思いますが、基本的な要素は先手有利になっており、ラウンド数はそう多くなく、なおかつ、10点のタッチダウン終了なので、そこだけが気になります。ラウンド数を均等にし、なおかつ、後手番に手札調整が入っているとバランスがとれるのではという話も出ました。
その次は、協力型のダイスゲームをプレイしています。4面体~20面体の変形ダイスを使い、目的の目を出してクマを駆除するのが目標になります。
ダイス購入のルールがあり、資金は限られているので、どのくらい効率よく購入するかになってきますが、真ん中のあたりのダイスの使い勝手が中途半端になりやすい、というのはあります。1~4ラウンドは成長要素で、最終5ラウンドで全力を出すという流れでしょうか。
そのくらい、5ラウンド目は難度がかなり高いので、どこまで調整するかが悩ましい感じです。ダイスゲームの特長を活かした協力型ゲームだと思います。
さらにその次は、比較的枚数が少ないトリックテイキングゲームです。2枚の非公開札と6枚の公開札があり、公開札は押し出し式の入札で獲得します。得点を支払うタイプの競りです。
あとは、トリックテイキングをしますが、2スートしかなく、公開札に対してのみマストフォローです。2枚出しも可能で、そのときは 2枚両方のスートをフォローする必要があります。同ランクは後出し有利で、2枚出しのときは2トリックを取ることになります。
ラストトリックのボーナスが少し大きく、ゲームの影響が強めです。プレイ時間はかからないので、軽い感じで楽しむのがいいでしょうか。
こちらは、バネストで初出の作品です。クラマー作のカードゲームで、数字カードをプレイし、数字に応じてさまざまな効果が出てきます。カードをできるだけ引き取らないようにするのが目的です。
120枚のカードのうち20枚を抜いてプレイするので、手数は多めです。1枚ごとの硬貨はシンプルではあるのですが、場にじりじりとカードが貯まっていき、一気に引き取るタイプの動きになります。
若干手なり感はありますが、ゲームの終了条件達成後に一気にカードを引き取るハメになったり、最後の手札で脱落する可能性もあるので、できる範囲で調整していく感じになるかと思います。
その次は、オインクゲームズの会場限定の作品から。ゴーアウトというよりも、セットコレクションに近いかもしれません。見えているカードを1枚引き、プレイするか、山札からカードを1枚引きパスするかの2択です。
直前に出されたカードと同じ色か同じ種類のカードがあれば出せ、全く同じカードは好きな枚数出せます。カードを出した後で、全く同じカードのみになれば上がりで、枚数の2乗に応じた得点が入ります。
場札から取ってカードをそのまま出す、パスのパターンもありますが、いかにうまくカードを拾っていくかがポイントになるかと思います。セカンドチャンスもあるので、早上がりが特になるとは限らないのもポイントです。
目標得点を 3回に分けて達成していくのがいいような感じです。3人だと 100点なので、6枚 36点を 3回が目安になります。2枚4点で上がれるタイミングがあったり燃しましたが、あまりに得点が低いと、後追いで高い点数を取られる可能性が出てきます。
最後が条件戦になることもありますが、囚人のジレンマのような状況もありますし、0点であればゲーム自体は続行するので、そのあたりが悩ましいところです。山札が尽きてもゲームが終わるので、収束性は担保されています。
さらにその次は、回数制限がある、場札獲得のゲームです。ある意味競りに近い感じはあります。
武将カードは2種類あり、戦力になるものと討伐対象になるものがあります。戦力が足りないと討伐できませんし、討伐対象がないと得点源にならないので、ちょうどよいバランスで取る必要があります。
プレイ感は、コロレットに近い感じでしょうか。付け札をした後で、付け札しなかったグループを獲得する、という感じです。カードの色でグループ分けされるので、山札からカードを引くと事故が発生する可能性もあります。
いい組み合わせが出てきたら、次のプレイヤーにある程度の条件を渡しても、回したほうがいい感じです。ある程度の枚数は必要なのですが、全体的のカードが少なめではあるので、質も大事になってきます。
カードが基本的にユニーク効果なので、組み合わせを見つつの判断になるかと思います。
さらに、ゴーアウト系のゲームが続きます。とはいっても、これは押し出し競りに近い感じを受けました。
同色のカードをプレイし、合計数がより多くなるようにすると、直前に出されたカードが 1枚1点になります。パスをすると手札を補充できるので、手札を無くすのではなく、規定点を取ることが目的になります。全員がパスした場合は1点獲得です。
ある程度強い組み合わせで、多い枚数を返すと高得点になるので、そこを狙いつつ、攻撃カードでの失点をいかに避けるか担ってくるかと思います。枚数が出たタイミングでカウンターを入れるのがポイントでしょうか。
プレイ感が、通常のゴーアウトと違うので、別物としてプレイした方がよさそうです。セットコレクションの要素も少しあります。
最後はこちらをプレイしています。比較的箱が小さいものの、4つの材料を使って、工場を建てて売却していく、経済ゲームです。
ラウンドごとに登場する工場が変わり、資金を支払い建設します。材料が要求されているものは、不足している分を時価で購入する必要が出てきます。工場を建設すると材料が増え、次の工場建設に割り引きがかかります。
特に、序盤にいかにうまく工場を建てられるかと、売却益をどのくらい獲得できるかがポイントになりそうです。なので、オーバーコストはできる限り避けた方がよさそうです。あとは、カードを流して資金を獲得するのも悪い選択ではありません。「宝石の煌めき」のような要素ではありますが、地盤固めは終盤まで役に立ちます。
1つのカードにいろいろな機能はありますが、整理するとうまく絡み合っているという感があります。4人までのゲームですが、少なめの人数の方がプレイしやすいでしょうか。このサイズでこのボリューム感なのがいいですね。資金ボードだけは使いにくいので、チップを使うことをオススメしたいです。
というわけで、新作で軽めのゲームから 13作品もプレイしました。よかった作品もあるので、状況を見ながら補完することになるかもしれません。