2025年6月7日、久しぶりのゲーム会でした。ゲームマーケット明けは少しお休みを挟んでのゲーム会になりました。新作を中心に数多くプレイする回になっています。今回もレポートをお送りしましょう。
手始めは、テストプレイから。インフレ気味のゲームですが、中盤から急に厳しくなる感じです。本質的な得点要素がポイントになりそうです。
次は、テストプレイを再開しています。要素を変更したところもあるので、ここから再調整が入るかと思います。
その次は、ゲームマーケットで出たばかりのこちらの作品から。「蒸気の時代」「スチーム」の流れをくむ作品ですが、モダンな感じに調整されています。
路線を敷設し、自分の鉄道網を拡張するとともに、工場を建てて商品を生み出して、目的となる契約を達成していきます。お金の要素はありますが、借金はありませんし、リンク数の要素もありません。
シンプルになったぶん、少しアブストラクト色が強くなった感じもします。そのぶん、契約カードの振り幅が大きい感じでしょうか。追加アクション、お金がついてくるパターンと、得点のみのパターンがあります。
いかに得点を効率よく取るかがポイントでしょうか。路線敷設は得点に直接はつながらないものの、鉄道網を伸ばさないと先につながりません。このあたりのバランスが難しいです。
得点を取ることを優先で考えると、ほどよくほかのプレイヤーの路線を使って、契約を達成させるのがいいかと思いました。鉄道ゲームのモダンな方向性としてはありだと思いました。マップのバリエーションがどのくらい広がるかでしょうか。
その次は、オインクゲームズの作品から。ランダムなところから、法則性を無理矢理に見いだすコミュニケーションゲームです。
3要素各3種類のカードと空いている部分を示すカードをシャッフルし、出てきた並びから、空いている部分に当てはまるものを選び、意見の一致を図る感じです。
なにもないところから、無理矢理法則性を見いだすので、プレイヤーは選ぶかと思います。なぜか不思議と 2択くらいまで絞られるのが不思議な感覚のゲームです。
その次から、ゲームマーケットの新作から、ゴーアウト特集です。手始めにこちらをプレイしています。
「フィッシェン」に近いタイプのデッキが強化される大富豪系のゲームです。連番は 2連番から出せるのはポイントでしょうか。特殊カードはゲーム中に追加されるカードに多く入っています。
順位に応じて得点が入り、順位が低いほど追加カードが多くもらえる仕組みです。追加カード自体は全くのランダムなので、強いカードが入るかどうかは状況しだいでしょうか。スタートの手札はデッキ全体から選べるので、ラウンドごとのルールと組み合わせて手札を構築することになります。
得点のルールと最終ラウンドの追加得点はよくできていると思いました。入手できるカードの振り幅が大きいのと、8切りのランクが高めなのが少し気になりました。2連番が出せる都合上、追加カードに入れざるを得ないでざいんではありますが。
その次は、カードの強さをイカサマできるゴーアウト系のゲームです。
基本的に同数字の組み合わせで出すことができますが、枚数に等しい数字以上で同色の組み合わせは、その組み合わせの最大数に化けます。これによりバラバラな数のカードを処理することができます。
枚数を多い組み合わせがより強くなるのと、パスの代わりの場札からカードを引き取るか取り除くので、少し「スカウト」に近い感じはあります。弱めのカードを同数字にすることでより強くなりますが、手数を減らすことが目的になるので、適切な組み合わせがあるような気がします。4~6 あたりがボリュームゾーンになりそうです。
場札が流れない、より枚数の多いカードで上書きできるので、ゴーアウトではありますが、大富豪系とは少し違う趣があります。
その次は、ランク数が少なめのゴーアウト系ゲームです。
場札が初期状態で 4枚あり、組み合わせによって可能な連番枚数と同数字の枚数が決まります。場が流れると場札が増えるので徐々にですが、出せる組み合わせが広くなります。
パスするときに、場札からカードを引き取り、場札が更新されるのでルールが変更される可能性があるのがポイントでしょうか。大きい数字は強いですが、連番か同数を保った状態で、より枚数の多い組み合わせのほうが強いので、つかみ所がない感じになります。
カードの評価が難しく、場札によって手数が変わるので、少しパーティーゲームよりかもしれません。こちらもゴーアウトではありますが、大富豪系とは違った趣があります。
その次も、ゴーアウト系のゲームから。スートなし数字のみの組み合わせですが、1つの数字が 5つまでの同数字か連番に分解できるのがポイントです。可能な分解先はカードにも書かれています。
連番系か同数系で分岐し、より合計数が高い組み合わせか、+1枚の組み合わせを出すことができます。素数切りもできますが、少し範囲が独特なのと、後続でカードのプレイが必須になります。
こちらもパスをするとカード補充を強制されるので、手札が増えるケースもあります。意外とカードがつながったりしますが、低い数字が弱めで、高い数字の方が汎用性は高い印象があります。とはいえ素数切りの適用範囲が広いのでそのあたりでバランスを取っているような気がします。
数の法則を使ったゲームですが、少し込み入った感じはします。これもゴーアウトではありますが、大富豪系とは違う趣があります。少し競り系の感じもします。
その次は、「アルゴ」のルールを活用してポーカーハンドを作るゲームです。
最初に自分の場札が配られますが、自分の手札には入りません。1枚だけ抜き出して、手札になるかもしれないカードにできます。場札は、昇順に並べ替える必要があります。
そのあとで手札が配られ、自分の場札の情報を元にポーカーハンドを作っていくことになります。
カードの裏面の色は分かりますが、フラッシュ系の役は当然ありません。4スートでフォーカードが一番強く、フルハウス、5枚ストレート、スリーカード、4枚ストレート、ペアと続きます。同数字は 4枚しかなく、自分の場札にあったら使えないので、作れる役が縛られてきます。
自分の手番になったら、相手の場札からカードを選択し、ハンドを構成するカードとしてトークンを置き、カードを公開します。これを元に、数字を予測して役を作っていきます。1回だけ裏向きのままにする必要がありますが、推測次第で数字が絞れるパターンもあります。
最後の1巡だけ少し選択肢が広がり、手役の公開で上位2名に入っていれば得点になります。同じ強さの役の場合は、優先順位がありますが、手番の遅い方が最後のタイブレーカーになります。
ペア系かストレート系かどちらかという感じになるのと、優先順位まで絡むケースがあるので、勝負に出ざるを得ない部分もあります。ちょっとだけですが、条件戦になる、最終ラウンドでの手番の優劣はあるかもしれません。
こちらはトリックテイキングゲームです。4スート、ノートランプのゲームで、特定の条件を何回満たせるかを各自でビッドする、ビッディングの要素もあります。
ノートランプなので、「とらない」戦略の方が安定しやすいですが、手札によって取らされるパターンがあるので、そのあたりが悩ましいですね。切り札ありとノートランプは戦略の違いがあるので、そこを生かしつつという感じです。
条件は 4種類同時に、ランダムで選ばれますが、トリック数、前後トリック、スートはある程度読めますが、偶数や奇数はかなり難しく、連勝はさらに数が読みにくいです。
トリックテイキングの要素が詰まったゲームではあります。見積もりしにくいので、妨害はしにくいかもしれませんが、それ以上にノートランプ固有の事故は起こります。
最後にプレイしたのは、新作から。規定数の招待客をテーブルに着かせていき、条件を満たして得点を稼ぐ、セットコレクションのパズル系ゲームです。
テーブル共通の得点要素は決まっており、テーブルごとに満たすべき条件があり、行と列でボーナス条件があるので、4重の制約条件があります。それぞれの制約はそこまで強くないのですが、全部を見たそうとすると大変という難度です。
基礎点をどこまでとれるかも大事ですし、追加ボーナスとなる行と列の条件もそれなりに重要です、とはいえすべてを満たすことはできないので、どこかで手を抜く必要があります。
招待客の入れ替えのタイミングが少し早い感じですが、それ以外は、うまくまとまっている作品かと思いました。
というわけで、テストプレイや新作もありましたが、ゴーアウト系特集をお送りしました。
手札をなくすことが目的になるゲームをゴーアウト系と認識しており、大富豪系はその中の 1ジャンルで、手数勝負(カードをうまく作る)、手札が増えない、場が流れる、ランクによる強弱の縛りある、あたりが要素になるとの認識です。「手札が増える」「より多い枚数の方が強い」要素が入ると少し競りっぽい感じが出てきそうです。